10月25日発売の夕刊フジに弊社のガンキリンに関する記事が掲載されました

10月25日発売の夕刊フジ(関西版)に株式会社ガンキルファーマ代表取締役 藤田潤の特集が掲載されました。

夕刊フジに掲載されたガンキリンについての特集ページ

10月25日発売の夕刊フジ(関西版)

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日本人の死亡原因1位であるがん。今や国民病といえるがんに対する治療は医学の進歩によりさまざまなものが生まれている。

手術や抗がん剤、放射線といった標準治療に加え、免疫、温熱療法などが知られているのが、いま、新たな治療法として注目を集めているのが、がんの遺伝子治療だ。

がん化した細胞の増殖を抑制する治療は、がん患者を完治に導く可能性をもつ唯一の治療法。

遺伝子治療の分野に大きな影響を与える”ガンキリン”と呼ばれるがん遺伝子を世界で初めて発見した人物が、今回紹介するガンキルファーマ代表取締役社長の藤田潤。同氏に”ガンキリン”とは何か、そしてこれを活かした遺伝子治療の可能性を伺った。

会社の設立は平成30年10月。設立間もない同社の事業の肝となるのは”ガンキリン”を抑えることを目標とした遺伝子薬の開発だ。

「ガンキリンを抑制した治療を行うことでがんの寛解や治療の精度を飛躍的に高める可能性が広がります」

健康な人でも体の中では毎日5000~6000個のがん細胞が生成されている。これに対して、がん抑制遺伝子が備わる体は、生まれたがん細胞を細胞死へと導き、がんの発現を抑えることができる。

しかし、抑制遺伝子が欠損しがん細胞ができてしまうと、それが分裂・増殖を繰り返し、ある程度の数(数億個レベル)に達せば、腫瘍や粘膜の変化となって表れる。

これがいわゆるがんの正体だ。

「学習能力に優れ、したたかで賢いがん細胞は、自分を守るために抑制タンパク質の分解を促進し、宿主の中でどんどんがん細胞を増やしていきます」

遺伝子治療はがんを細胞死へと導き増殖も抑える遺伝子を外から注入することでがんの完治を目指す画期的ともいえる治療法だ。

藤田社長は「しかし、一方でがんを抑制する遺伝子を阻止するタンパク質の存在があるため、今まで理論的な効果を十分に得ることができないことが問題となっていました。その阻害するタンパク質を取り除くことで、がんを抑制する遺伝子を効果的に働かすことが可能となり、人が本来持っているがんを抑制する能力をフルに生かすことができるようになるのです」と説明する。

そのがんを抑制する遺伝子を阻害しているメーンとなるタンパク質が”ガンキリン”だ。

藤田社長が長きに渡る研究の末に発見したこのタンパク質は、ほぼ全ての種類のがんでがんの成長にかかわっているという。

ガンキリンの発見はイギリスの国際学術誌・ネイチャーメディシン、アメリカの科学雑誌・キャンサー・セルなど、世界的有名な雑誌でも大々的に取り上げられ、がん治療の新たな可能性として世の中に大きなインパクトを与えた。

「発見のきっかけは肝臓がんの治療薬開発でした。研究を続けた結果、検査を行った34人の肝臓がん患者全員に発現した遺伝子を見つけ、マウスに注入するとやはりがんになりました」

ちなみにガンキリンという名称は、がんとアンキリンリピート(タンパク質中に存在するアミノ酸残基の繰り返し配列)を組み合わせた造語で、藤田社長が命名して誕生したものだ。

肝臓がんを皮切りに、食道がん、子宮がん、前立腺がん、大腸がん、胃がん、胆管がんなど、ほぼ全ての種類のがん患者に対して同様の検査を行なった研究結果が世界中で発表されている。

その結果「どのがんでも非常に高頻度にガンキリンが発現している」と藤田社長。

さらに「がんの特性である転移・浸潤・増殖・抗アポトーシス(細胞死)・抗増殖抑制などといった働き全てをガンキリンが促進させていることがわかりました」とも。

このように説明する藤田社長は「ガンキリンが多ければ多いほど人の生存率が下がることは間違いありません」とキッパリ言い切る。

人の体に備わるがん抑制遺伝子として代表的なものにp53、RBというものがある。

P53は”ゲノムの守護神”とも呼ばれDNAの修復や細胞増殖の停止、傷ついた細胞をアポトーシス(細胞死)へと導く働きを持ち、抑制遺伝子の中では最も有名な遺伝子の1つ。

RBもがん細胞の増殖を抑える重要な役割を果たしており、ガンキリンはこれら主要な遺伝子を含め、他に多くあるがん抑制遺伝子を潰すのに大きな働きを持っている。

こうしたガンキリンの働きによりがんが進行し、抑えるべきタガも外れた状態で大きくなってしまうというわけだ。

この一連の仕組みは藤田社長自身、今年6月にカダナ・モントオリール、McGill大学で行われた研究会でも発表。

ガンキリンは今や世界中から認められており、多くの研究者や学者が論文などにも引用。これまでの引用数は膨大な数に上り、ノーベル賞クラスとも言われている。

「今後はガンキリンの働き抑制、そしてガンキリンの発現自体の抑制に繋がる治療薬を開発し、がんで苦しむ1人でも多くの患者さんの助けになっていきたい」

藤田社長はガンキリンという唯一無二のターゲット、それに対する薬、そして現状世界でも最先端クラスの優れたベクターを用いて、がんの根治実現を目指す構えだ。

「ガンキリンを活用することで肝炎や腸炎など炎症からがんになるものであれば炎症段階から予防することも可能になります。さらにこのような超早期の段階に加え、ステージ4といった全身転移の進行がんでも有効に用いることができます。抗がん剤や放射線など標準治療との併用でも大きな効果を発揮する万能なターゲットとなり得ますので、今年中の実現化に向けて急ピッチで準備を進めていきたい」と前を見据える。

「ガンキリンはがんのダーゲットとしては世界最高レベル」と自負する藤田社長は一方で「まだまだ解明されてない部分も多くありますが、言い換えれば大きな可能性を秘めているともいえます。これからも海外・国内こだわらず研究、開発を続けて世の中の役に立つような治療として確立させたい」とも。

藤田社長の発見したがん治療の新たな可能性といえる希望の星は、京都の地から燦然(さんぜん)とした輝きを放ち始めている。

株式会社ガンキルファーマ代表取締役社長 藤田 潤(ふじた じゅん)
昭和25年生まれ。東京都出身。京都大学医学部卒業後、同大学大学院医学研究科博士課程入学。京都大学医学部附属病院、静岡県立中央病院、国立がんセンター病院などの勤務を経て米国国立癌研究所へ。帰国後、京都大学、大阪大学で助教授、教授として遺伝子分野の研究に従事。平成16年から京都大学ヒトゲノム遺伝子解析研究管理委員会委員長。平成28年に定年退職、京都大学名誉教授。平成30年10月株式会社ガンキルファーマ設立。代表取締役。医師。医師博士。京都大学名誉教授。日本頻尿器科学会認定泌尿器科専門医。日本医師会認定産業医。
著者や学会発表多数。主な世界的な発見としてがん遺伝子が生まれつきではなく後天的に、突然変異により活性化されてヒトのがんができていることを世界で始めて発見(Nature1984、Science1986他)。がん、男性不妊、低体温療法、体内時計その他の生理活動で非常に重要な働きをする、わずかな低温に応答する低温ショック蛋白質群を発見(Journal of cellbiology1997、Science2012他)。ほどんどの種類のがんで悪性化に関与しているがん遺伝子、ガンキリンを発見(Nature medicine2000、CancerCell2005他)